アンデス文明における最後の先住民国家「インカ帝国」では、1000年以上もの間、人々は「キープ」と呼ばれる紐状の道具を使って、情報を記録しやりとりしてきた。キープは単色、あるいは着色された紐で作られ、さまざまな形の結び目がついており、その結び目の位置や形、紐の色などに情報が含まれているが、これまで詳しいことはよくわかっていなかった。新たな研究では、歴史上重要な2つのキープについての解読がなされた。インカの紐状の記録道具「キープ」 インカ帝国(1438年~1532年)は、文字を持たない社会・文明であった。そのため、キープは特に重要な役割を果たし […]